平成13年塵 研究報告 大分県産業科学技術センタ岬
「木の学校家具」提案研究
新J I Sに基づく机と椅子の開発と試験 豊m修身■L造公男。兵頭敬一郎・山木幸雄
酎出産業1二芸試験所
St u函 a王1d‡)f 、OmOl ′ i 川l ()r 批1kj i l g S〔1′ hool l )(」Sk こ1f l d Ci l 之11r l )シ′ \1T()()(i
Os ;i r T11T(〕YO王j A Ki mi (〕T!用八Tl ’ K== K〔、i i し、hi r し〕HYO!)01し1ki (1Y八\i !ⅧOTO
Hl t ;1I r l dし1St r ・j と11/1r ・T R(つH〔l と1r し\ト1[)i \′ 1s l ()n
要旨
学校用家具虻木工業規格 しl I S)が改i 旦三され∴サイズや強度試験の内容が大巾酎二変わ/〕た そこで,木製〝)′ 、ト校′ 表具の 需要が今後高去ることを想定しこ,地場産材であるスギを素材とした机と椅了一を開発した♪ 新.11Sに基/ういた製品デザ インを行って:うタイプを試作しノ,安定性や強度に閑−する1バグ〕項目について試験を行い製品化をはかった.試作品は平 成14年度に地ノ亡の日田市の小学校で小規模校全教室と中。大観棺校グ)1年生の教:室に納入される予定である.
1. はじめに
木の温もりを教室に取り入れようとする試みが広が
りつつある.校舎♂)木造化をはじめ,内装の木製化,そ
して児童の机や椅子等の家具類の木製化を進める動き など,退室ミ・レベルから建築レベルまで多様である.そ のような申で,′ 、)ノニ校川家具日本工業規格 りI S)が改
1Ⅰ三され,サイズや強度試験の内容が人幅に改正された.
これを機に木製の学童机と椅了一を導入したいとする市 町村の動きがあり,木材・木製l 事−7,製造業にとって新た な需要として期待がかか/〕ている.地域材として豊富 にスギがあり,家具メー【カ」八、が揃う[円周辺において は,木製′ 、7:壷家具の導入は積極的に取り組みたい課題
であるから,デザインと技術の両面からアフロ」−チす
7、「Å一//1′ 号土′ ⊥ゞ′ i ブf∃ 上!ユ妾古刀一府文一〉ブ ノノー、しl ナー ′ 、▲ ノ /ー\∨ノ J  ̄l ノX、/つ\ノヾ」 J 人仁フ灯りl ノ」 こL /、/ しノ/、・
2. 調査 2.て 学校家具の現状調査
開発に取り組むにあたり,人きく変化し/〕つある学 校家具の現状を調べた.方法としては公設試弟デザイ
ン担、1ヨが参加するデザイン分利会のメ・一リングリスト を活用して各県の学校家具開発の事例を調査Lた.ま た畳床メし一か一の!I l )から製品開発の状況む調べた.
スチ、一ルや樹脂をi 三な素材とする量産メーカーー♂)開発
の大きな流れをつかむためにFl g∴10りような概要図 を作った.これかレ、J 見えるヰ)〝)は
¢廃棄を考慮に入れた分別設計 。リサイクル素材げ〕選択
。修理を容易にする部品交換叶能な設計
。高さ調整機能の付加
仁多様な学習形態に合わせた机の前後両面使用設計
等がある.特に解体,廃棄を考えた分別設計はトヰく 考えられており,環境関越/、\の対症ニヰ)強くアヒール寸 るものでセ、一ルスポイントとして大きなも)♂)がある. 量庫メ、一カーならでは〝〕取り組みといえる.
鞄転 戦晦
紛
鞄
室y
F用.1」量産メーーか−の製精一−マソプ
次に各県鋸学校家貝▲開発げ)事例をその構造から分類L
て 一枚叫茎1にまと紆てみた。(Fうg。2)素材は地域に上 って異なっており,カラマツ,十ラ,ヒノキ,スギノ融球マ
ツ等多様であるが,大1∠一はヒノキであろ.構造とLては
高さ調整ができる可動式ガj 二流の上う1∴手軽な調整方 法と長期間跡使用に耐えうる構造などで各席灘がしげ)き
を削ノ)ている状況が見えてくる,
2.2 新J i Sの内容について
新〃甘も大きくなった教科しを与サイズや多様な学習形態
平成13年度 研究報告 大分県産業科学技術センタ血
性 能
机の垂直ノ」に対▼ナて〕安
定性
机び)塵直力及び水平力 ぎi Tj ⊥
に対寸て安定性
椅子こ7)前方安右性 同⊥
椅J ′ 山側ん安定他 同」二
椅子♂J 後方安定性 同上
机C′〕奉拝ノバ軋度 使用卜封勘〕あご)緩みっ破
損,欠陥がないこと
机〝耳寺続垂直荷車 お≠)りしり載荷時び)甲板びJ た
わみ「11(!′ ;ノ以内,お≠)りを陳
強 し、た綾〔ノ〕たわみは0.3し)i )以内
度 机J J 水平力強焙 移動量ど士20Ⅰ]111以内で,使用L
支障げ〕あろ緩み,破風欠陥
がないこと
机ゾ)港卜 使用上支障び)ある緩み,破
損,欠陥がないこと
柿」′ 一叫車面〝〕強度 同仁
椅子〝)背もたれ♂)強度 同1二
椅子び)疫病噂耐久性 同上
椅千の背≠)たれ〝)耐久 同上
僅
同上
椅子の脚部び)佃」方強度 「首I ⊥
椅子〔川生血〝)耐衝撃性 同上
枯J ′ ▼ の背もたれの耐衝 同L
椅子の脚部胱前方強度 n 撃性 i
面材の組合せ 南軍の絹合セ
板塀の組合七 卜 「 厚み方向 堵方向
棒材の凝合せ
h
角材 丸顔
Fi g.2 各種〝)木製′ 17:校家具
に合わせて机面の広さを拡人をl /た他,「材料は有害な もを規制すて津)みj として素材の幅を鉱げた.1号へ1 Ⅰ弓一まであったサイズの段階を1号∼6弓一までとして細
かなサイズ分けを減らす等,木製品製造企業も)参入しや
すい内容とな/)た.また,強度試験の項目も人幅に変更 された.
サイズ等を椅子の寸法を例に少L説明をすると,小学 校で主に使用する新J I Sの2弓一∼∠i 号の椅子では ぎ座面 〝)高さ〉」「座面の有効奥行き」「背もたれ【二端まで の高さ」はそれぞれの弓一でTabl e.1にホすように規定 されている.このため,2弓一∼4号明高さ調整機構を備 えた椅了∴ぐあれば,高さで8c恥J 料束の奥行きで7cnl ,
背もたれ上端で3〔・山の調整が必要で,それを満たさなけ
れば.‖Sに準拠したものとはならないのである.
11と1bl e.2 18の試験項目と満たすべき惟能
技術を最大限に活かすことにした。柔らかいスギを傷♂)つ
きやすい天板に使うことや,構造や接合強度への不ノ友は多
少あったが,柔らかさをメリットとして考えれば,⊥末次 第で問蹄ノたは解決できると考えた∴2点巨=1「剋り1Sへの
準拠」を目指し,安定惟と強度のすべて〝)試験をクリアさ
せて∴安全で安心して使えるもげ)を設計する事にした.そ Lて,3点Hは「了一どもげ)キ場で」設計を進めることにし て,座りやすさや肌触りへの配慮をしたデザインや仕上げ に努めた】このこう/〕げ)コンセプトに基づき,2つ鋸具体的 な設計の方針を立てた.一つ甘」年生から6年生まで持 ら上がれるものを望む多くの声に応える「高さ調整彗輿 の間際ご,車)うノつは了一どもぴ)体格に合わせた2号,3妄二一, う弓−とい/つたそれぞれの大きさげ)机や椅子を製作L,教案
に固定的に配置する「[国定型」のデザインであった.
2/川ヅ里が具体的にどのょうなヰ)のかを設計試作の初 期の段階の試作品で説明する.まず,固定型」は椅子択 ノ与二真(Fi g.3)からわかるょうに構造烏基本的にホゾ組 み加l 二で,高さ等の調整機能は無い.写真の試作[§∼]は1弓一
サイズであるので ,一回り」、さくした3弓一,さらに ▲ 区川
小さい2号をそれぞれ部材の大きさを変えて製作するも
寸法規定明種類 2号 こ:ト号 4号
標準身長 120(〕 1二う 5() 15 0 0
座面の高さ :う 00 :ト4〔) ニj 8 0
Tat )1p.1新〃Sげ)椅子の寸法の 守一ミ(単位!11m)
試験は安定憎三と強度についてはTabl e¢2のような1 日げ〕項目がある.試験は当所の家具強度試験機を川いた が,新.‖Sへの連合のため、必要に応じて冶具等も)作った
3. デザイン開発と試験 3.1開発のコンセプト
調査結果を考察すると共に新、j I Sのポイントを把握し た卜で開発のコンセプトをたてた.コンセプトはこう点で, まず,1ノた目は「素材はスギ」とし十組成の素材と地域び)
平成13年塵 研究報告 大分県産業科学技術センタ叫
〃)である。一方,高さ調整型は写桑(Fi g。4)げ)ょうに 金具を用いた組み立て式で誹師ハ部分には2段階で卜駄を はかせろょうに床ずりを取りイ車ナる構造にLた∴抒ヰ)たれ
は取り外しi ・にで座面の奥行きや上端までグ〕高さが調整で
きるように二1二大した.試作品は強度試験を行って構造上の
問題点を明〔)かにLて,再度、設計,試作を繰り返すとい
う形で進めていった.ノ与二真(Fi g。5∼6)は18項目に及 ぷ試験の一部である.
3.2 試作開発と試験の結果から
最終試作までの試作品の試験サ結果,新、J I Sに準拠する 強度を持たせるには次の3点に留意すべきであることが わかった.それは,「接合強度の確保」と「水ヤ荷重に対 する強度確保〉 そLて,高さ調整型などにおいては金具 師めの精度とメンテナンスの必資性」である.まず,「接 合強度の確保」はスギといレ)柔らかい素材を用いている
げ)で,特に設計上注意をはらわなければならない点である
が,スギは他の研究で卓)明らかにされているように,ダボ 接合が不向きな素材である.このためホゾ加=二でLっかり
と利かせることが人事である。次の「水平荷罷に対する強 度確保」は最終試作まで頒を悩ました点で,特に机で足元 に貫を入れないことが望まLいことになっている新.J I S
グ〕寸法規定から構造上げ〕設計に工夫を求められた∴巨つH
の「金具締めの精度とメンテナンスの必要性」は高さ調 整等を行おうとすると金具に頼らざるを得ないので,木製 のものは常に考えておくべき課題である.そして,これは 設計卜の配慮と共に,製作技術上の問題や製作納r 【】.−】後の維 持管理上の注意点で車〕あるので,長期間の使川試験の中で 解決していきたいポイントである。
3.3 完成させた3タイプの試作品につしちて
前述の強度保持の:ミ/川)ポイントに配慮Lて,最終的に こうつげ)タイプの試作品を㍍成させた.
吏ず,高さ調整型のAタイプ〝)試作品について設計のポ
イントを述べる.(Fi g.7)構造は基本的に金具による 組キ式でノックダウン構造となっている.このため天板の
取り替えも可能となっている∴設計ヒノ」を注いだ高さ調整
機能は,机で6(・l l 】,椅アーで4cnl の高さの部材を2段階月j 意 し/て成長にノ忘じて,金具で付け足して行く方法を考案した. 吏た,椅子については性向と背もたれ♂)一部に丸みを持た せる形態にし,放り付ける位置や方向で成長に応じたサイ
ズになるように工夫した.
次に問お式明Bタイナごあるが,これはホゾ加1二と接着 剤でし/〕かり匝l 定することによ/〕て,丈夫で長持ちを目指
したシンプルな構造とLた.(Fi g.8)天板との固定は 反り止めのために蟻枝加=二をし.必要に応じて天板が取り Fl g。3 固定型の椅子
トi g∴1高さ調整型の椅子−
上座.5 丁重面強度試験(固定型)
卜】g.(う 側方強度試験(高さ調整型)
平成13年應 研究報告 太分県産業科学疲術センタ叫
梓えられるょうにLた・椅子についてはとかく,木の椅子 は硬くて座膏にくいという印象を持たかかけご,庵痛や背
≠J たれを教唆傾斜させて、暫郡や背中〝)一部び)みに負担が かか〔、)ないような設計を心がけた
‡ 〕う /〕ぴ)Cタイプは2号と3弓一♂)兼川型1\Aタイプ
と工うタイプ鋸両ププ■ ぴ)機能をいくつか併せもつ≠ j 〝)である. (Fi g・9) 構造はホゾ組み加「の固定式だが,2鋸ゝ 〔∴j 号への高さ〃)調整は床ずり等〝州属び)部材を金具で 取り付けて調整するというものである.つ去り.2段階調 節型で憤∴中学年はこげ)、計〔こまかなえるというタイプ である・なお,3号と4号の兼用型を作れは中一高享年 の問は使えるので,ロカで工具などを位/j て調整できる年 齢ごあろう高′ 、)圭年には技術や丁二作押、)た習という面からも
導入を考えて欲しノいヰ〕〝)である.
以トニうつのタイプの試作品を完成させ,姑終的な強度試 験の甜皆まで進めL最後まで残/つた問題は同定式のタイ プにおける机の水平力強度であったが,試験の詳細な結果
カゝL−〕リデザインによって解決が可能なことがわかったの
で,部分的なデザインを修正した上で完成反面を作成した.
4. 今後の課題と提案
木棚究は臼田市内及び周辺の家臭メーーか−に新たな製 晶分野として提案Lていきたいという思いでスタ」−トL たが,幸いなことに雄り」の「川]巾が,平成14年度に入れ 梓えに合わせて約670仰げ)木製の机と椅子を購入する
ことになり,本研究のデザインを採川して導入する運びと なっこいる(そこで今後の課題として次のぴ)3点を上げて
おきたい
(1)長期耐久性の調査
(2)使用者の評価(教師及び生徒にアンケーート調香)
(:j )材料の乾燥などの基準作り
本試作品は規格上の強度試験などはクリアしノたが,良期の 耐久性などHニれからの課題であるからさ[田市で〝)導入 〟)結果を長期に観察Lこデ」−夕を収集する必磐がある∴圭 た5Lり使用者のイ則に立/」たもの作りをするた琉十乳堤の 教師や生徒の声をアンケート等で収集してより良い製l 【,,−】
作りをFけ旨Lたい■そして∴むう一つの大きな課題吊増結−】
ぐノ)批束映えに大きな影響を与える木材慣乾燥や塗装仕卜 げグ)などの基準作りである.
環境関越が叫ばれる昨今∴∫二校をはじめとする公共施設 において地元材で作られた家具が使われることは大きな
意味がある・「木〃〕学校家具」が明「1(ハ子供と明[ジ)地域
に良い影響を与えることを願いつつ本傭究明部苦とする. 巨工g.7 ∧タイプ(高さ調整彗√三)
上座。8 互うタイプ(固定型)
卜座■ (〕(ニタイプ(2片と3号兼川そ与4)